メタボリックシンドローム(太りすぎ、高血圧、etc)が2型糖尿病のリスクを増す。


太りすぎや高血圧などの不摂生は、やはり健康に良くなさそうです。
このような不摂生リスクを複数合併する患者をでは、心血管障害や2型糖尿病の発症リスクが増すことが報告されました。


【情報源】Disbetes Res Clin Pract. 2004 64(1),59-70
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/entrez/query.fcgi?cmd=Retrieve&db=pubmed&dopt=Abstract&list_uids=15036828


【内容】
心血管疾患がなく糖尿病でない35〜59歳の事務職の男性6182人を検査し、うち2型糖尿病のない5588人を7年以上にわたって追跡調査した。
メタボリックシンドロームに関連する項目
・耐糖能異常
・肥満
・高血圧
・脂質代謝障害
・蛋白尿
・白血球高値

をいくつ持つかを数えた。
年齢、家族の糖尿病歴、アルコール摂取歴、喫煙歴を補正した結果、上記メタボリックシンドローム関連項目を1コ、2コ、3コ、4コと有する毎に、心血管障害の発症率が、3.18、3.48、12.45、14.15倍と増え、2型糖尿病の発症率も1.92、4.36、6.44、15.08倍と増えた。



尚、メタボリックシンドロームという用語をよく知らなかったので調べてみました。


google:メタボリックシンドローム


調べても、「メタボリックシンドロームとは何か」を一言で述べているサイトがなかなか見つかりませんでしたが、協立消化器循環器病院の能戸徹哉先生のお答えは大変シンプルで分かりやすいものです。
脳梗塞心筋梗塞などの動脈硬化性疾患を発症する人の中には、肥満、糖尿病、高血圧、高脂血症といった生活習慣病を合併している人が多いことが分かっています。これらは偶然合併したわけではなく、互いに関連していると考えられており、これらの生活習慣病を併せ持っている場合をメタボリックシンドロームと呼びます。」
http://oceanplace.jp/aopos/hp11/naruhodo/naruhodo.html

また、海外では診断基準も設けられているようです。

この、2002年の米国NCEP
(National Cholesterol Education Program)
ATPⅢ(Adult Treatment Panel Ⅲ)
基準を日本人向けに改変した診断基準もあるようです

腹部肥満:腹部周囲径男性≧85cm、女性≧90cm
空腹時血糖値≧110mg/dL
中性脂肪血症≧150mg/dL
低HDL-C血症<40mg/dL
高血圧≧130/85mmHg

http://www.med.osaka-u.ac.jp/pub/hp-